2007年8月30日木曜日

父のアキバへの道

退院後、日々是リハビリな父の目下の目標はアキバを闊歩することである。アキバといえば、いまやオタクのメッカなのではあるが、父が見て周りたいと思っているのは、メイド喫茶でも、フィギュア店でも、アイドルイベントでもない。父の目指しているのはいまどきのアキバではなく、電気街としてのいにしえのアキバである。スイッチ、ボタン、抵抗、トランジスタ、ダイオード、ケース、などなど、いわばエレクトロニクスパーツ類、もはや、それらはアキバの地下に潜った形だが、そこにまだしっかり息づいていて、エンジニア活動を再開しつつある父としては、そこでしか手に入らないものがやはり今だにあるらしい。とはいえ、栃木は宇都宮在住の父、東京は秋葉原まで出て歩き回るのは一大事。思えば、手術後しばらくは、病院の廊下を回ってくるだけで、バテてしまうほどだったのである。そこからすればアキバは遠いのだが、最近はずいぶん食も回復してきた。脚力も回復しつつある。食に関しては、術前はあまり肉を食べなかったのだが、体質変化なのか術後はわりと肉類も食べるようになり、先日などは、うまい肉を前にして食べすぎてしまい(術前より量を食べていた・笑)、おかげで腹がはって困り、早々に床に就いていた。アキバへの道もそう遠くないかもしれない。

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