2008年5月23日金曜日

引き続き事故話

今回は完全に「しも」の話です。アーイーが言うところの「だぁびゃあ」の話。

事故後初めての食事の後、早朝に出なかった大便に再トライ。体勢は先述のように寝たまま。腰の下には、おまる。なかなか何処にどう力を入れるべきか分からないが、早朝よりは出そうな気がする。
この時、ふと気づいた。これまで小便のときは小便だけを出してきた。しかし、大便のときは大便だけというわけでもなかった。和式も洋式も便器の構造上、ついでに小便もできるようになっている。大便の体内スイッチは小便のスイッチでもあったのだ。大便だけのスイッチはどこなのか。寝たままの姿勢なのでなおさら分からない。変な力みついでにチビらなければ良いのだがと不安になり、非常事態に備えて片手にティッシュペーパーを用意する。
さて、行為の進行を全部書くのもどうかと思うのでさっさと結論を言おう。あわや数滴!危うくティッシュに救われつつも「だぁびゃあ」は完了した。ここで寝たきり大便の教訓『「だぁびゃあ」の前には「しゃおびゃあ」を出し切る』あるいは『まだ残尿感があるなら尿瓶も構えておけ』
この後、入院の規則正しい生活の中で「だぁびゃあ」の時刻も自分なりに決めてしまったら、むしろ入院前より健康的に便がまわるようになった。そういえば、介護がおばちゃんのアーイーで良かったと思う。だって、可愛い看護婦に便の後処理をされるのかと思ったら、緊張してずっと便は出なかったかも。

2008年5月22日木曜日

引き続き事故話

朝食は午前6時頃運ばれてきた。早い。
アーイーよりも年上と見受けられるおばちゃんがお膳を運んで来てくれ、僕のベッドサイドに置いていく。お膳は運ばれてくる時も、置かれた時も、寝たきりの僕の目高より高い位置にあるので、献立がまったく分からない。しかし、初めての中国の食事が病院食とはね。
ともあれ、寝たままの状態ではどうにもできず「どうやって食べるのだろう」などと思っていると、アーイーが何か聞いてきた。何を言っているのか全部は分からないが「チー ファン」だけ分かる。「ご飯を食べる」。ここは親鳥に餌を求める小鳥のごとく答えるしかない。
「チー ファン、チー ファン」
心配するまでもなく、アーイーがスプーンや箸で、全部食べさせてくれた。
(しかし、多いし濃いなあ…)
この後11日間、この上海の病院食を食べ続けたのだが、その献立には驚いた。病院食というには量が多いばかりか、辛いものや、しょっぱいもの、油っこいものが盛りだくさんなのである。まるで男子学生と労働者で賑わう下町の定食屋で大盛ランチを頼んだかのようだ。そんな量を寝たきりで食べるものだから、まるで食用牛が餌付けされているようだと我ながらおかしかった。

そうそう、最初の食事の後、再トライして出ましたよ、例のもの。良かった、これで少し安心できた。でもちょっと工夫が必要だったね。それはまた今度。

2008年5月21日水曜日

救助隊

命を救うには届かずとも、しっかりと魂を救う姿に心打たれました。彼らの姿に中国の多くの人たちの心も救われたようですが、実は一番救われたのは彼らを見送った我々日本人自身のような気がします。どうもありがとう。