2007年6月24日日曜日

大事な人が食べる姿

最近はどうなのかよくは知らないが、女の人が男性を語る上で、食べっぷりのよい姿を好む発言を以前よく耳にした。多分、最近もそうだろう。僕は昔から女の子と食事を一緒にしても、僕のほうが遅い事があるくらいで、量も人並み、だから僕には関係ないと、ヘソを曲げるわけではないが、そんな事を言われても聞き流してきた。どうでもいい事だよと。
だけど、昨日はそんな女性の言葉にある気持ちが少し分かる気がした。
昨日は、父と母と僕とで、珍しく外食をした。宇都宮のとあるとんかつ屋である。父は手術以降めっきり食が細くなってしまい、痩せ行く姿には母も心痛めていたのだが、さてこのとんかつ屋、かなり美味い。なんと、父がもぐもぐと、もぐもぐと、もぐもぐと、もぐもぐと、もぐもぐと食を進めるではないか。術後の食の姿にはむしろ苦労しか見えず痛々しかったのだが、この時はまるで違う。もぐもぐと、もぐもぐと食べている。もぐもぐと、もぐもぐと、もぐもぐと父が食べる姿を母も僕も嬉しそうに見つめた。その時、ふと思い出したのである、先の食べっぷりの話。その時、自分の大事な人が、しっかり食べている姿って、嬉しくなるもんなんだなあって初めて分かる気がした。

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